Fw: [岩國哲人メルマガ] 新・一月三舟 (07/12/17)   

岩國哲人メールマガジン「新・一月三舟」2007年 第3号をお届けします。

 十年間に亘り、「日本海新聞」「大阪日日新聞」紙上で連載され、
ご愛読頂きました随筆「一月三舟」シリーズは本年の三月末をもって、いったん終了とさせて頂きました。
 その後も多くの方々からシリーズを再開してほしいという要望を頂き、
九月から新風会本部で編集し、皆様にお届けすることにいたしました。どうぞ引き続きご愛読をお願いします。

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「虚偽答弁」と「偽装年金」

2007/12/17
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 「最後の一人まで責任をもって支払う」と総理が声を張り上げれば、国民はそれを真(ま)にうけて、投票しただろう。しかし、「選挙の時だから・・・」という町村官房長官のお正直な解説を聞いて、今ごろやっと目が覚めた有権者もあったに違いない。

■最後の一人、最後の一円まで

 「最後の一人まで」と絶叫する総理のそばで、年金を担当する大臣が 「最後の一円まで」と言葉を重ね、それを新聞・テレビが報道すれば、やはり日本の年金は大丈夫と思い込むのは無理もない。
 それだけに責任はなおさら重い。それも官房長官が教えてくれた「選挙どき」という、いわば給料日の夕方を狙った作戦だったから効果は抜群だった。
 最近では玄関の外で聞き耳を立てているかもしれない警官を警戒して、この大臣は小声で「意気ごみです」とか「目ざします」というマス言葉を添えているようだが、今さらのような「ゴミ」や「目ザシ」の言い訳はなんの役にも立たない。
 「選挙のとき」の言葉だからこそ、より大きな意味があることを踏まえれば、まれに見る計画的、意識的な詐欺行為と言わざるを得ない。
 人をだましてお金を集めた人は「詐欺師」と呼ばれて刑務所に入る。人をだまして票を集めた人は「センセイ」と呼ばれて国会に入る。おかしいではないか。この国家権力とマスコミを利用した大型詐欺犯罪を、さあどうするのか。
 まず安倍総理が最後の一人までと国民に約束したその根拠、裏付け資料はどこにあったか、「最後の一円まで」と呼吸を合わせて言葉を補充した舛添大臣にはその資料と判断基準がどこにあったのか。
 お得意の「アタマよりはまずクチ」に言わせたセリフをそのままに、全国の党員にマニュアルとして大量に印刷し、意図的に被害の大量拡散を進めた中川自民党幹事長と、合わせて三人を証人喚問し、国会で「責任をもって」答弁させなければならない。
 国民のほとんど全てが「できっこない」と思っていることを充分に知りながら、「最後の一人まで」と総理として言い切って、選挙ビラにまで印刷させた責任、そのうえ、「あれは選挙のときの言葉だから」と言い訳しようとする非常識。ともに政治家として許せない。
この問題が大きく国会で、テレビで取り上げられている時に、公明党の幹事長が「すべての国民」、「すべての国民にですよ」、年金メールが明日から届いていくんですよ・・・という発言を繰り返している。
年金に加入していたかどうか自分でもはっきりしない人は、「全ての国民」の中の一人として、自分にも確実にメールが届くと信じ、安心し、期待するのは当然だ。本当に安心させて大丈夫なのか。生きている国民なのに、メールが届かなければ死んだものとしてあつかわれたことになって、また余計な不信と不安を拡散させることに
なる。 

■日本の年金は偽装設計

 国会で問題になっているのは「虚偽答弁」だけではない。
それよりももっと本質的で大事なことは、この機会に日本の年金制度が安心できる建築かどうかを議論することだ。
日本の年金は、結論を先に言えば、四十五年前に行われた偽装建築であり、賞味期限も切れているのではないかと思う。
「消えた年金」探しが大切なことは誰にも分っているが、それと併行して、いや、それ以上に必要なことは「消えない年金」、「消せない年金」を一日も早く政府と国会がつくり上げることではないか。
世界で最も充実していると自称してきた日本の年金には、実は二つの危ない仕掛けがあった。
 一つはアメリカとヨーロッパの二つをお手本にして、その「よいとこどり」をしたこと。
 少なく払って少なく受け取る米国型と多く払って多く受け取る欧州型。米国型と欧州型をのりづけしてできあがったのが、少なく払って多く受け取る欧米混合型という無理無理建築。
もう一つの仕掛けは年金支払年齢を当時の平均寿命の六五歳にセットして設計したこと。それが今では八十歳をこえてしまったから大変だ。
確定した金額を毎年必ず受け取れるというシステムを「年金」という。辞書にはそう書いてあり、世界の常識でもある。
確定した金額を給付することを約束してお金を集めた国家がそれを実行しないなら、それは詐欺とどこが違うのか。
そのような詐欺国家とならないために、そして七十八%に高まっている年金不信を一掃するために、私は年金の新しい仕組みを五年前から提案している。

■国民皆負担、皆年金

大原則は、「皆負担、皆年金」。
職業や会社の規模や男女の差別を一切取り払って、年金は国民共通の制度に一本化し、その上で、消費税を財源とする国民基礎年金と、資産と所得と意欲に応じた自己選択積立金を財源とする積立年金との二階建てにする。
一階部分の基礎年金はだれもが同額六万六千円を受け取る。
そのために消費税を、現在の五%から二年に一%ずつ上げて十年後に十%として、年金保険料は徴収しない「減税付きの増税」。消費税が年金という名札をつけて財布に帰ってくる。
国民一人ひとりに年金ICカードが一枚ずつ渡され、運用リスクなし、天下りなし、管理コスト・ゼロ、世界一透明公正な年金システムが完成する。
 自分がいくら払ったのか、いくら受け取れるのか、確かめたい人は、「年金カード」を銀行や郵便局の預け支払い機に差しこみ、すぐにのぞけるようにする。
この新方式は「年金国債」を使うから、どの政党が政権党になろうと、保険料が引き上げられるとか、年金支給額を削られるということがない。
一方、既存の年金制度と新制度が並存する期間については、新方式への移行者については、支払い済み保険料を調整して上乗せする。
 番号化し、カード化している例はアメリカはじめ、外国にもあるが、日本にはそれが最も必要だと思う。
 我々が名前に使う漢字には書き方、読み方が色々あって、入力、転記するたびにミスが生じる確率が、外国よりも格段に高いからである。
 そしてもう一つは、大正も昭和も平成も生き抜く「明治四代女」まで出現遊ばされ、入力時の西暦との混乱や日本年号相互での誤記も外国の年金制度にないミス発生要因となっている。番号化を避けている限り、ご存命中なのに年金記録の中で早ばやと不慮の死をとげてしまう不幸な人が出てくる。
 番号化を避けてこの問題を解決しようと思えば、我が国の文化を変えて、名前は全てカタカナにし、年号は西暦だけを使うようにせざるを得ない。
 年金番号を採用するか、我が国の文化を捨てるか。
 私は番号制という合理的で安心できる制度を導入して日本の安心を守り、日本の文化を守るべきだと思う。

(衆議院議員、元出雲市長)
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by iso129 | 2007-12-24 08:28 | 政治あれこれ

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